この作品は、どんな想いから生まれたのか
ーまどか 春の陽に包まれてー
鈴甲子では、雛人形を制作するにあたり、まず一つの視点を大切にしています。
「この人形は、幸せを宿しているだろうか。」
華やかに見えること以上に、願いを託すお人形には、その想いが自然と表れていることが重要だと考えています。
この考え方が、鈴甲子の雛人形づくりの根幹です。
どんな瞬間の幸せを描いたのか
同じ「幸せ」でも、その形は一つではありません。
それぞれのお雛様のお顔は、幸せをとらえた一瞬を描いています。
こちらの「まどか」が描いているのは、
張りつめた時間の合間に訪れる、
短い安堵の瞬間です。
晴れの日の緊張した面持ちの中、
親しい人と目が合い、気持ちが落ち着いたときに自然と現れる柔らかな笑み。
穏やかで、見る人の心まで和らげる佇まいを表現しました。

シルエットへのこだわり
幸せな状態を形で表すとどうなるでしょうか?
鈴甲子は幸せ=円満と捉え、
その考えをシルエットとして表現しています。
衣装は直線を基調としながらも、俯瞰すると全体が柔らかな円を描く設計。
丸い台座と調和する、安定した形を大切にしています。
正面からは、裾が自然に広がる山なりのラインとなり、見る人にやさしさを感じさせる佇まいを生み出しています。


纏う衣装の意味
衣装は、見た目を飾るためだけのものではありません。
そこに用いられる柄や色には、長い時間をかけて受け継がれてきた意味があります。
こちらに用いているのは、唐花唐草(からはなからくさ)と呼ばれる文様です。
蔓が途切れることなく伸び、花が次々と連なって咲くことから、繁栄や円満、命のつながりを象徴する縁起の良い柄として、古くから親しまれてきました。
この作品では、その唐花唐草を薄紅色のやわらかな色調で表現しています。
華やかさを前に出すのではなく、ほんのりと色づくことで、色とりどりの花が静かに咲き続け春の訪れを感じさせるような印象にしました。

細部に宿る美
人形の印象は、表情や衣装だけで形づくられるものではありません。
姿勢や佇まいを含めた全体から、自然と伝わってくるものがあります。
鈴甲子が大切にしているのは、
「飾られた存在」ではなく、
その場所に自然に馴染む存在であること。
その感覚を損なわないよう、
指先の所作や肩の力の抜け具合、
衣装の着せ付けに至るまで、細部一つひとつに意識を重ねています。

動きのある手先
自然で動きのある手先を表現

肩のライン
力の入っていない、自然でなだらかなライン
作品はこちら
まどか 春の陽に包まれて
実物はショールームにてご覧いただくことができます。
千葉県鎌ヶ谷市にて、工房兼ショールームを構えております。
制作をしている職人が直接ご案内しており、
お顔や、衣装のデザイン、質感など、実際に間近でご覧いただくことができます。
また作品だけでなく、制作の様子も一緒にご覧いただくことも可能です。
遠方の方には、オンラインでも承っております。
足を運んでみていただけると幸いです。


ご相談について
お顔をいろんな角度で見てみたい
衣装をもっと近くで見せて欲しい
などのご要望や、セッティングへのご相談、ご不明点はLINEにて承っております。
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