壹三人形の各パーツの特徴や素材をご紹介(YAYA編)

各部位のご紹介

人形工房壹三 YAYA シリーズの「金ちゃん 」「 銀ちゃん」の各パーツについて、細かくご紹介していきます。

兜鉢(かぶとばち)

鉢は阿古陀形(あこだなり)兜という、室町時代に流行した兜鉢を採用しています。形は正円ではなく人の頭の形に沿う楕円形です。阿古陀瓜(あこだうり)というカボチャの仲間の瓜(うり)に似ていることからこの名前が付けられたそうです。鋳造(型に金属を流して造形)にて、この兜鉢を表現しています。

素材  合金

鍬形(くわがた)

 

金ちゃん・銀ちゃんの鍬形は、人形の大きさに合わせた やや小さめの鍬形です。

左右それぞれの上部にハートの形が見えると思います。このハート模様は猪目(いのめ)と言い、実戦に使われた兜の鍬形で見られた模様です。猪(イノシシ)の目の形で、猪のように勇猛果敢に立ち向かっていけるようにと付けたおまじないです。

五月人形でも、男の子が勇気を持って人生を歩んでいけるように願いを込めております。

素材     真鍮に24K鍍金

 

威(おどし)

写真の通り威の色は二種類です。黒小札(くろこざね)と呼びますが、黒で塗装したアルミの板に穴を開け、職人が紐のような糸を通し板を繋げて甲冑を構成しております。

銀ちゃん(写真右)は、人気のある縹(はなだ)というブルーの糸と少し重みのある白糸との配色で、金ちゃん(写真左)は山吹色と茶色の組み合わせです。

YAYAの力強いポーズに合わせて、威の色は濃い色を選びました。

 

素材  アルミ、正絹糸

 

入れ目

YAYA 金ちゃん

YAYA 銀ちゃん

壹三では 人形に合わせて、「入れ目」と「描き目」二種類の目で製作しております。人形に目を入れたり描いたりするのは、命を吹き込むような作業ですから、とても重要な箇所です。

金ちゃん銀ちゃんは『睨みをきかせて子どもを守る』がテーマで、悪いものを家に入れないようにする魔除けの意味を込め、インパクトある「強い目力」を表現しました。

瞳の色はそれぞれ違い、金ちゃんはブラウンの色で、銀ちゃんはブルーの色です。 他の人形には使用していない特別な瞳です。

素材 アクリル

 

水筒・草履 

細かいこだわりですが、人形から見て右手側には、瓢箪(ひょうたん)の水筒をぶらさげており、足には麻の紐で作った草履を履かせております。


長い道のりを歩いていると喉が渇きますから、その時にお水が飲めるように。また、草履は大地をしっかりと踏みしめて歩くことを連想させますので、力強くたくましく人生を旅していく男の子の姿と重ね合わせてもらえたら幸いです。

 

素材 樹脂、麻

鯉のぼり 

こどもの日のシンボル、鯉のぼりを左手に持っています。旗をなびかせているようにも見える堂々とした このポーズから、「ここから先は僕が守る」というYAYAの意思の強さを感じていただけたらと思います。

 

鯉のぼりは白の生地に金の糸で、目や鱗を刺繍しております。

 

素材 人絹糸、無垢材

付属品について

作家札(さっかふだ)

 

壹三の作家札です。プレートにはYAYAを手がけた原型師の名前が入っています。

 

素材 天然木、真鍮

収納箱(しゅうのうばこ)

金ちゃん・銀ちゃんにはブックケース式の専用箱が付属します。

ウレタン素材で優しく本体や部品を包む構造で、片付ける時はパズルが完成するような気持ちになると思います。

ワクワクしながら飾って、気持ちよく箱にしまえるように工夫しました。

素材 紙、ウレタン

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